タイラバで恵比寿さんの気持ちになりました!

タイラバ 丹後 de 釣り

 恵比寿さん(えべっさん)と言えば七福神の内の恵比寿天のことを親しみを込めて言う呼び名ですが、実は「恵比寿天」以外はインドや中国由来の福の神であって、恵比寿天だけが日本古来から伝わる福の神なんですね。そのためか親近感が他の神様と違うような気がします。衣装からしても如何にも日本人ぽっいですよね。

 恵比寿さんと言えば左手に真鯛を抱え、右手に竿を持った姿がトレードマークのようになっており、漁業に関わる人々から絶大な信仰を集めており、遊びにおいても恵比寿さんに願えば大きな鯛を釣らせてくれそうな気になりますね。(^^)/

 ところがその恵比寿さんに頼らなくても最近の釣り具の進化は目覚ましく、その中の一つがタイラバで、大真鯛を狙ったように簡単に釣らせてくれます。タイラバは同じルアー系の釣りでもジギングの様にさほど体力を必要としないので、年配の釣り人からも支持を得ています。
 タイラバの仕掛けの釣りは いたってシンプルで、糸の先にオモリとゴムの切れはしと鈎がセットになったスカートと呼ばれる仕掛けを、船の上から海底まで落とし、中層まで一定速度で巻き上げるだけの釣りです。

 タイラバ自体は瀬戸内などに古くから伝わる漁法ですが、それを一般の釣り人に広めたのは、若い人の疑似餌で釣るルアーブームと、釣り具の進化ではないでしょうか。
 特に瀬戸内と比べて水深の深い日本海での釣りではこの道具の進化が重要で、今までの掛かり釣りで使う竿とリールにタイラバを付ければ釣れるという物でもありません。重要なのは、一日手に持っていても疲れない軽い竿とリール、潮の流れに抵抗の少ない細いPEラインで、欲を言えば鉛よりも比重の重いタングステンヘッドがあればベストです。

 なぜ糸が細くないといけないかと言うと、タイラバやジギングの釣りではドテラ流しという、船を風に対し真横に向けて(フィッシングタイプの船は自然とそうなる)流しながらの釣りで、その日の風や潮の流れにもよりますが、船はかなり早い速度で流されます。そのうえ日本海での真鯛ポイントが深いので、道糸が太いとタイラバヘッドが底に着くまでに糸が水の抵抗でどんどん弧を描く様に膨らんでゆきます。そうなるともう船の上からはタイラバヘッドが底に着いたのか着いてないのか分からなくなります。それが道糸が細いと水の抵抗を受けにくく、竿先からタイラバヘッドまで直線に近い状態となり、底へ着いたか、魚が当たっているか分かりやすくなります。

 具体的に日本海・丹後沖での釣りで真鯛を狙うのは70m~120mの水深になるので、タイラバヘッドの重さは鉛なら120g~200g、タングステンなら100g~180gを用意すると良いです。
 竿とリールはタイラバ用として売られている物が無難で、リールに巻く道糸はPE1号~1.5号で、その先に付けるリーダーはPEの強度よりやや低い、6号~8号で良いと思います。

 瀬戸内でよく遊ばれているお客さんが丹後に来られたセットを見ると、タイラバ80g、PE0.8号、リーダー3号など、かなり繊細な仕掛けが多く、それでは70以上の真鯛やブリが掛かった時は心配ですね。

 エサ釣りで大真鯛を釣ろうと思うとそれは大変で、エサ取りの小魚との闘いになりますが、このタイラバは本当に狙ったように真鯛が釣れます。それでも着底後直ぐにガシラやレンコ鯛、アマダイなど美味しいゲストも掛かります。

 恵比寿さんが今心配しているのは、何十年と生きて来た大真鯛がこんなに簡単にボコボコ釣れると、丹後の海から大真鯛がいなくなるのではないかと思う事です。
 実際、タイラバがブームなって10年あまり、遊漁船の釣果情報を見ていても70cm級の真鯛が10枚20枚と釣れてるのをよく目にします。 釣れる日ばかりある分けではありませんが、これが10艇程の遊漁船にプレジャーボートの釣った真鯛を足すと、一日に100匹200匹の大真鯛が釣られている日もあると言う事なのです。(-_-;)

 何事もほどほどにしておかないと恵比寿さんから見放されそうですね。

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